既製品ではなく、自分のボードをぶった切ってスプリットボードを作れるキットが、volie U.S.A社から発売されています。
なにがいいって、コストが断然安いってところでしょうか。
お金がなくても、やりたいことはたくさんあります。
時間を使ってがんばれば、スプリットボードがつくれるというのです。
おろしろいですよね。
しかしこれ、簡単につくれるのか。。
道具はどんなものを使えばいいのか。
キットにインストラクションはありますが、全部英語表記で、
わかりずらいと思っている方がおられるんじゃないでしょうか。
そこで、今回のブログでは、
ボレー スプリットキット DIYで、
スプリットボードを完成させたスノーボーダー 岸本 真之介くんの協力のもと、製作の記録を画像とご本人のコメントを交えてご紹介させていただきたいと思います。
ここへ掲載を快く承諾してくれたしんのすけくんに、感謝です。
Voile Split Kit DIYは遊星舎店頭、もしくはオンラインの
GREEN LABにて販売中です。
その他のVolie社の製品についても随時、ご注文を受け付けております。
スプリットボードも何社か取り扱いがありますので、在庫や製品についてのお問い合わせ等、なんでもお気軽にご相談くださいネ。
outdoor&organic life style 遊星舎/GREEN LAB.office
〒627-0032 京都府京丹後市峰山町浪花6番地
tel/fax:0772-62-0159
e-mail:info@useisha.comまで。
営業はこのくらいににして、さっさと紹介したいと思います。
なんだかお腹がすいてきちゃいました。。
mao
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お金があったら、さくっと買えて、苦労もせずに物事を進められるでしょう。ですが、私は、自分で作ることで、構造を知ります。そうして出来たもので、遊んだときに、既製品には遠く及ばない性能に愕然とするでしょう。すると、考えます。何がいけなかったのか。じゃあ、ここをこうやれば、もっと良くなるかも。そうやって、少しずつ少しずつ、自分が思うモノに近づいていく。試行錯誤。
私は、そのめんどくさいが、あーだこーだの作業が好きです。
お金を出して買ったものが、自分の期待以上の仕事をしてくれたら、それはとても嬉しいことです。
ですが、期待以下であった場合、それはとても、かなしいですね。
ですが、自分で作ったものであれば、例え、思うようなことにならなかったとしても、かなしくはありません。それは喜びとなります。
もっと、高みを目指せばいいのですから。
物事を成す。
結果は大事だと思います。しかし、そこに向かう過程こそ、楽しくてたまりません。(山登りも一緒かも)
だから、一生遊べます。
by 岸本 真之介氏
voile 製作キット。
エポキシ樹脂は、カットした断面に塗ります。スノーボードの中身は「木」なので、防水処理が必要なのです。
カットするための道具など。
ワクワク。壊しながら学んでいきましょう。
スプリットボード、つまり割れた板をつくるには、
まず板をぶった切るところからはじめます。
ここが全工程中もっとも緊張するところかと存知ます。。
by mao
当初ノコギリでカットする予定でしたが、このいつも車を切り裂いてるエアーツールでやってみました。
まっすぐ切れているようでかなり波うってます。
じゃ〜ん!まっぷたつ!ただ切っただけだけど、楽しい。
断面に、バリがでてるから、きれいに整えます。
二枚を合わせて・・・うん。よく出来た。(切っただけじゃん)
切った断面にエポキシ樹脂を塗ります。
のぶきからもらった板は、中のウッドが荒い。僕のスクーターはきめが細かい。色々あるようです。
ぶった切った板をテープで貼って、何するんだっけ?あーそうそうインターフェイスを取り付けるビス穴を開けるため位置がずれないように固定します。
道具 左から ドリル3.0mm ドリル4.8mm ドリル7.5mm 木工用ボアビット20mm 全て充電ドライバーで使えるように六角軸です。
Instructinでは、それぞれあける穴の大きさにあったドリルのサイズがインチ単位で指定してあります。
1インチ=2.54cmです。
なので例えば8分の1は0.318mm、16分の3は4.76mmとなります。
by mao
色々道具やら乱雑に乗っけてますね。kingって文字がカッコイイですね。この板をタダでくれたノブキにほんと感謝です。今度会ったら、お礼にバナナでもあげようと思います。
僕は朝飯、昼飯にバナナくっております。。余談ですが。
by mao
フックを取り付けるための「ネジ穴」の位置を正確に出すため、付属のシールを板に貼って、十字にの場所にそのままポンチを打ちます。その後でシールははがします。この位置は、説明書に書いてあります。スノーボードをフラットな場所に置き、床あるいはテーブルに接する場所から1インチ、センター側にずらしたところ。とあります。しかし、じゃあロッカーボードはどうするねん。って話ですわ。なので、適当っちゃあ適当でもいける気がします。
ポンチで印したら、シールを剥がして、した穴なしですぐ本番!ドリル4.7mmでエイヤッ!
Tip Clipの穴の大き:INSTRUCTIONには16分の3インチってかいてありますw。
by mao
穴あけたら、すぐ付けたくなるんだよね。試しに。
↓写真についてコメント 真之介より
穴あけて仮でネジを入れてます。ネジ山がソールからはみ出してますが、このあともう少し深く穴を掘りソールの面よりちょっと深めにネジが入るようにしました。可能ならツラになるようにした方がいいです。(深すぎるとホットワックスかけたあとにブラッシングしてもワックスが残ったりするので
)
ソール面側は、リーマー?だっけ。名前よく知らないんだけど。ドリルのおっきいのとか使って、ネジの形状に合わせて面取りしてね。この写真の状態はまだあまあま。適当にしかやってない。このあときれいにしました。
↓写真についてコメント 真之介より
歩行モードで必要なインターフェイスを取り付けるための「ネジ穴」を空けるため、付属の型紙を貼ってポンチを打つ。
注意!この型紙、左右を必ず計って使ってください。僕のは3ミリほど中心が左右で違っていました。アメリカ製なんでそんなもんだ。で、だっふんだ!(志村けん風)
で、ポンチで印したところに、ドリル3.1mmで下穴あけます。
歩行モードのインターフェイスを取り付けるためのネジの「した穴」をデッキ側から3.1mmであけましたよね。
それからひっくり返して、こんどはソール側の作業です。
下の写真では既に一つの工程が終わってます。
3.1mmのした穴を利用して、それを中心に19mmの穴をあけろって説明書にはありますが、19mmとか中途半端な数字の適切な道具が田舎のホームセンターにはありませんので、20mmの木工用ボアビットを使って穴をあけました。
が、その工具では思うようにいかず、もう1本21mmのボアビット(写真のもの)を買ってきて使いました。
使用してみるとわかりますが、穴をあけ始めはなんだかソールを滑るようにゆっくり穴をあけていきますが、中のウッドまで来た瞬間に、ドドドドド!って木を掘り始めます。
すげー速さです。
あまりに速いもんだから、何箇所か深くなりすぎました。
力加減が難しいので、いい道具を見つけられたらと思います。
ちなみに付属のptex(ソールの丸い素材)で大きな穴を蓋しますから、穴の大きさはそれを基準にしてください。
ドリル21mmでガンガンやっちゃってます。しっかり固定したほうがいいです。
全ての穴をあけました。って感じです。
もう一度おさらい
デッキ側から3.1mm
ソール側から20mm
でしたね。
その後に
デッキ側から7.5mmであけます。
フックの取り付けネジの穴です。ソール側。両面カッターを使って、面取りしました。フックを取り付けた後、ネジの頭がソール面より高いと、ホットワックスかけるとき、引っかかってしまうので、フラットもしくは低くしとくべし。
追加、両面カッター後、ネジを付けますが、それまでにエポキシ樹脂を塗って防水処理を忘れずに。エポキシの硬化はそれぞれ違うのですが、僕は塗ってから一晩ほど放置して、それからネジ締めました。
こちらのフックも、台紙シールを貼ってポンチを打って、3.1mmでズバッと穴あけまして、軽く面を取ってあげて、エポキシも塗って防水処理してから、取り付けます。
先程のフックのソール側。
フックはネジではなく、リベットで固定します。いい道具がなかったので、先が三角になってたネジ当てて、ハンマーでどつきました。
広がったらあとはハンマーでガンガンやるだけです。
全ての穴があき終わり、防水処理をします。
几帳面にマスキングテープを貼ってます。
エポキシ樹脂の硬化時間に合わせて作業しましょう。
冬は硬化しずらいですね。
夏だと速いでしょうし慌ててしまうかも。
ゆっくり固まってくれれば板に染み込んで行くような気がします。
エポキシの防水処理も終わり、今度は21mmであけた穴に、皿ナットをはめ込みます。
僕はこのとき、仕事で使ってる二液性のボンド(固まるとプラスチックのように硬い)で大きくあけすぎた穴を埋めながら作業しました。
過ぎたるは及ばざるがごとしです。
黒い二液性のボンドをウッドに塗って(ナットのネジがきってある部分には絶対にボンドを着けてはいけない)、皿ナットをはめ込み、ソールに当たらないよう棒を添えて、ハンマーでかち込みました。
ハンマーでかち込んだ後、またボンドを付けて、petexを貼る。petexはあらかじめボンドがよくくっつくようにサンドペーパーをかけておきました。
ちょっと一気に完成してますが。
petexを貼った後、硬化させて、マスキングを剥がして、ぼーっと眺めて悩みました。
petexがソール面より高い。。。どうしよう。
自分でペーパーで削ってみたり、カッターでカンナのように削ってみたり。
でも、ソールが傷だらけになるし、時間がすごくかかってしまう。
ので、思い切って、外注に出しました。
チューンナップショップに。
ソールのサンディングしてもらいました。ついでにエッジのの手入れも。ジャスト1万円。
その価値は大いにありました。いい仕事してくれました。
それが高いか安いかはほかのチューンナップショップを知らないのでわかりません。
僕は白馬の500マイルってお店に出しました。正月白馬に滑りに行ってたので、その時サクっと。あとは着払いで送っていただきました。
ボレーのシール。シールも自分の板に合わせてカットしなければなりません。そんなんしたことないけどやらにゃならん。
まぁやってみればなんでも出来ちゃうもんです。
できないと思った瞬間に何も出来ません。
って難しいことは抜きにして、簡単なのでぜひやってみてください。
ボレーのシールは貼りながしです。付属の説明では、ロッカーの手前でカットせよ。みたいな感じなので、そうしました。ずいぶん切り落としたのでもったいない感じです。あと貼り流しですし、角を作るより丸くしたほうが剥がれにくい気がしたので、CDを利用して適当に丸くカットしました。カットしてから、マジックでチンコの先みたいに線を入れてみました。
実は、シールは全面がビターっとくっついてるのではなくて、真ん中にくっついていない部分があります。
全体がくっついていなきゃいけないこともない。ってことなのでしょうね。
そのくっつかない部分に印しました。
それは、シールを剥がす際に、ココをつまむように自分でわかり易くしたのです。ただそれだけ。
出来上がって、ビンディングなんかも付けてみる。たまりませんね。自分で作ったんだぜー!僕ってすごいなぁって自画自賛。笑
これ眺めながら一杯やれますね。
始め、インターフェイスにビンディング付けてスライドさせると鉄とプラスチックがまだ馴染んなくて、硬くてスライドしずらいと思います。もしみじかにシリコンスプレーがありましたら、シューっと吹いてあげるとスライドがスムーズになります。やってみてください。
この日、初でした。
ぜったい忘れない日になりました。
岐阜の大日岳!バックカントリーガイド社、リズムワークスさんのスプリットトレーニングツアーに参加しました。そこでガイドの旭さんに、スプリットボードの扱い方などレクチャーしていただきました。とても勉強になりました。
ついにデビュー。
大日岳山頂にて。実はみんなスプリットです。
スノーシューでは行けなかったところに行ける。上を向いてハイクアップ出来ることで景色や木の姿が見える。山を歩く事自体がとても楽しくなりました。ラッセルもスノーシューに比べると格段に楽です。疲れません。もっともっと山を登りたい。そう思えます。
スプリットを作って、ほんと良かった。そう思います。
また新たなページを開いた事を実感しました。
そして、これからが楽しみでなりません。
夢はアラスカ!